【理学療法士考案 -ダイエットのステップ6- 】有酸素運動をしよう!

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これまで「理学療法士考案 -ダイエットのステップ〇- 」と題して、ステップ5までを投稿してきました。この記事はついにステップ6、有酸素運動編です。ステップ5の筋トレ編に続き、運動に関する内容となります。

ステップ5までにも何度も伝えている通り、ダイエットにおいて運動は必須ではありません。ダイエットのメイン要素は食事であり、「運動は筋力を落とさないためにやる筋トレ程度で十分」という話をしてきました。

しかし、運動は習慣化されると、徐々にモチベーションが上がってくることがあります。軽い筋トレをしていただけなのに、次第に負荷を上げたり、別の運動を試してみたくなるものです。

その段階まで進めば、あなたはもうダイエット上級者!ダイエットが加速していく時期です。そんな方には有酸素運動をおすすめします。この記事を読んで是非ご自身にあった有酸素運動を行っていただければ幸いです。

目次

有酸素運動の特長

ステップ5の無酸素運動(筋トレ)編では無酸素運動と有酸素運動で使用する筋線維のタイプが異なることを解説しました。

無酸素運動有酸素運動
筋線維タイプType IIbType I
白筋赤筋
ミトコンドリア
筋出力高い低い
持久力低い高い
無酸素運動と有酸素運動に使用する筋線維の違い

上記の通り、有酸素運動ではミトコンドリアを多く含む赤い筋肉であるType I線維を主に使用します。筋出力は無酸素運動ほど高くありませんが、持久力は高く、低~中等強度の運動を長時間続けるのに適しています。

代表的な有酸素運動にはウォーキングやジョギングランニングエアロビクス自転車運動ラジオ体操ヨガなどが挙げられます。どれも長く続けることができる運動ですね。

PT-Nao

無酸素運動は短距離や瞬発力型、有酸素運動は長距離型と覚えよう!

ダイエットに有効なのは無酸素運動?有酸素運動?

ステップ5ではダイエットにおける運動は、無酸素運動(筋トレ)から行うようにお伝えしました。その理由は「やりやすいから」「続けやすいから」という単純な理由でしたが、実はダイエットにおいては有酸素運動の方が効率的です。以下にその理由をお示しします。

有酸素運動は消費カロリーが高い

有酸素運動は無酸素運動よりも消費カロリーが高い運動です。単純なことですが、短時間しか続けられない無酸素運動に比べて有酸素運動は長時間続けることができるため、結果として消費カロリーが高くなります。「消費カロリー>摂取カロリー」で体重が減少しますので、消費カロリーが高い有酸素運動の方がダイエットには有効であるといえます。

有酸素運動はエネルギーに脂肪酸を使用する

もう一つの理由としては、エネルギーの代謝経路の違いが挙げられます。少し専門的になるのですが、無酸素運動ではエネルギー源として糖を使用する解糖系という代謝経路によりATPというエネルギーが生成されます。一方で有酸素運動ではクエン酸回路という経路を利用してエネルギーが作られますが、この経路では糖や脂肪酸をエネルギー源として使用します。以下の表は両者の大まかな違いです。

クエン酸回路解糖系
運動様式有酸素運動無酸素運動
エネルギー源脂肪酸、糖
ミトコンドリア
代謝産物水、二酸化炭素乳酸
持続時間長い短い
クエン酸回路と解糖系の違い

重要な点は酸素を取り込む好気的代謝であるクエン酸回路が、脂肪酸や糖質をエネルギー源として利用し、さらに長時間の運動を可能にする、という点です。

脂肪酸や糖は過剰摂取によって脂肪が蓄積されるため、肥満の原因となる栄養素です。それをエネルギー源として利用するので解糖系による無酸素運動よりはダイエットの効率がよいといえます。

PT-Nao

無酸素運動は筋肉をつけるため、有酸素運動は脂肪を落とすための運動といっても過言ではないよ!

※補足

実は海外の有名な論文では、運動の違いによって体重の減少効果を検討した研究があります。

その研究では、有酸素運動、無酸素運動、有酸素+無酸素運動の3種類の運動様式で検討した結果、どの運動も9%程度、体重が減少したという結果となっています。

また、この研究では除脂肪体重(筋肉量を反映する指標)の減少も検討していて、無酸素運動、有酸素+無酸素運動の2種類の運動様式が、有酸素運動よりも除脂肪体重の減少が少なかった、という結果になっていました。この結果からもダイエットにおいては無酸素運動から開始したほうがいいことがわかりますね。

ダイエットにはどんな有酸素運動がいいの?

それでは、いよいよダイエットにはどんな有酸素運動がよいのか紹介していきます。しかし、どの運動がよいかは人によるところもありますので、「普段からまったく運動しない人」「普段から少しだけ運動している人」にわけて説明をしていきます。

PT-Nao

「普段からたくさん運動している人」はそのまま継続しよう!

おすすめの有酸素運動

普段からまったく運動しない人

有酸素運動にはいろいろありますが、普段から運動をしない方にはウォーキングから始めることをおすすめします。若い方には「え?ウォーキングなんて楽すぎてつまらないよ!走らせてよ!」と思う方もいるかもしれませんが、ウォーキングから始めることには理由があります。

普段からまったく運動しない方や運動歴がほとんどない方が、ランニングやジョギングなどの強めの運動をいきなり行うと、ほぼ間違いなく筋肉痛が起こります。筋肉痛は放っておけば自然に治るのですが、多くの方はそれだけで満足してしまったり、逆に痛みによってモチベーションが下がってしまったりして、運動が継続できなくなります。

また、筋肉痛だけならまだいいのですが、普段から運動しない方がいきなり激しい運動をすると怪我のリスクも高まります。

上記の日本経済新聞の記事を参考にすると、転倒による骨折や打撲、筋肉のけいれんや捻挫などが、いきなり激しい運動をする人に起こりやすいとのことです。

このような怪我が引き起こされると、治療が必要となり、運動どころではなくなってしまいます。そのため、普段から運動をしない人はウォーキングなどの軽い運動から始めることをおすすめします。

歩く速度は時速4~5㎞/hの一般的な速度から始めましょう。慣れてきたら、少しずつ6㎞/hくらいまで上げてみてください。30分で3㎞くらいの速度になります。運動としてはこれで十分です。

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ウォーキングが苦手なら軽く自転車をこぐなどの運動でもいいよ!

普段から少しは運動している人

激しい運動はほとんどしないけど、普段から散歩程度の運動や仕事で少し体を動かすような人は強めの運動をしてみましょう。お勧めはジョギングです。

ジョギングは全身運動になるため、ダイエットとして効率のいい有酸素運動です。公園などの平坦な道をゆっくり走ることをお勧めします。速度は時速8㎞/hくらいからと言われていますが、最初はもっとゆっくりでもいいと私は考えています。

私にも経験がありますが、「最近ほとんど走っていない」という状態で、いきなり走ると、かなり体の負担が強くなります。そのため、久しぶりに走るときは、歩くくらいのスピードでゆっくり走る気持ちで始めましょう。

最初は20分で2㎞走るくらいの速度で十分です。軽い気持ちで始めていきましょう。

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30 代、40代の人が久しぶりに走るとマジできついよ!笑

有酸素運動の時間

次に、運動の時間と頻度についてです。有酸素運動は1回20分から始めましょう。20分の運動でも十分ですが、慣れてきたら30分くらいまでは伸ばしても問題はありません。

なぜ20分は行った方が良いかというと、例えば5分くらいでは上記で説明した好気的代謝が働く時間も5分程度となってしまうため、糖や脂肪酸代謝の時間が短くなるからです。それでは単純に消費カロリーが少なくなってしまいますね。有酸素運動は長いほどダイエットに効果的であるといえます。

しかし、長すぎる運動は怪我のもとです。そもそもダイエットにおいて、運動はおまけだという原点に立ち返ると、運動をそれほど長くする必要はありません。その点を踏まえて、1日20~30分程度の有酸素運動が一番バランスがいいと考えます。

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よく脂肪が燃焼されるのは20分くらいから!って言われるけどそんなことは無いよ!ただ長い方がダイエットに有利なのは事実ではあるね!

有酸素運動の頻度

有酸素運動の頻度は、毎日もしくは週に5回行うことが理想です。あくまで理想であり、ダイエットにおいて有酸素運動はおまけである、という原点に戻ればここまで頻回に運動をこなす必要はありません。

まずは週2回から始めてみましょう。運動を始めて1か月ほど過ぎて、余裕が出てきたら週3回、4回と頻度を増やせばよいです。

運動が継続できていると徐々にモチベーションが上がってきて、運動が楽しくなってきます。楽しくなってくると頻度も増えてきて、その段階になるとダイエットが加速していく時期です。

その段階に到達するまではまずは可能な範囲で実施していきましょう。

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週に1回か2回は必ずやる!という難易度が低めの目標を決めて、達成出来たら回数を増やしていくことがおすすめ!

インターバルトレーニング ー無酸素運動と有酸素運動の二刀流ー

最後にインターバルトレーニングについて解説します。最もダイエットに適していると言われていますが、上級者向けのため、まだ運動にそれほど興味が持てない方は読み飛ばしてください。

聞いたこともある方も多いかもしれませんが、このトレーニング様式は、高強度と低強度のトレーニングを組み合わせるタイプのトレーニングです。

例えば、「30秒間全力で走ったあとに、2分の軽いランニングをする、それを10セットほど繰り返す」といった運動方法です。

下記のリンクの研究では、インターバルトレーニングは体重と腹囲の減少効果が、一般の運動より高いと報告されています。

かなりきつい運動ですが、時間が短縮できるため、「20~30分も、たらたら運動しくないよ!」という人にはお勧めです。

しかし、高強度の運動は怪我のリスクも高まります。運動に慣れていない内は手を出す必要はないかと思います。

PT-Nao

そもそも筋トレと有酸素運動をやっているだけで80点以上あるから、わざわざリスクを負って100点を目指さなくていいと思うよ!

まとめ

この記事のまとめです。

・無酸素運動の方が運動の導入としては良いが、ダイエットに効率的な運動は有酸素運動
・普段から運動をしない人はウォーキングから、少しはする人はジョギングから始める
・時間は20分くらい、長くても30分までがおすすめ
・頻度は2日に1回くらいから始める。慣れたら増やす。

以上です。次回は最終段階のステップ7です!是非ご覧下さい!

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